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外資系ファンドは悪者か [企業経営・経済]

かつら業界大手のアデランスの通常総会で、現経営陣の再任提案が否決されるという異例の事態が起こりました。



その背景には、議決権ベースで約28%を保有する筆頭株主である投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパンが経営陣の交代を求めていたということがある訳ですが、このスティール社の考えに過半数の株主が同調した訳ですから、その提案には合理性があったということになります。

このような外資による株式の買占めやいわゆる乗っ取りが行われる背景には、旧来の日本の会社の経営陣の経営姿勢に対する問題があります。



これまでは、日本の主要企業は、大手銀行を中心とした株式の持ち合いなどで、安定株主を確保していたために、株主に対して十分な利益の還元を行わなくても、経営陣の責任追及になることはなく、経営者自身もそれほど多くの報酬を受け取っていなかったために、社内留保が多額になるという流れになっていました。

このような多額の社内留保があっても株主に対する配当は十分になされていなかったために、株価が会社の真の実力を反映した価格になっていないため、そこに目を付けた外資系のファンドが株の買い占めをして、経営者に対して会社の実態に見合った配当をするように求めるというパターンが多いように思います。

また、現経営陣の経営判断の誤りや不十分さが会社の業績を低迷させている場合にも、経営陣のテコ入れをすることで業績が上がって株価が上昇することが期待できるので、そのような会社も狙われることになります。(今回のアデランスのケースです。)



現在は、経営に関する科学的な分析が進んでいて、企業経営もその最新の経営に関する知識を駆使することで業績を向上させることが期待できます。

従来の、日本企業の経営者のような「勘頼み」の経営ではロスが大きく、先進的な経営をしている会社に後れを取ることになります。

これからは、経営改善に関する積極的な取り組みが企業を伸ばす重要なポイントになりますが、アデランスが今回の経営陣の交代でどのような業績に変わるのか、外資系ファンドの功罪は、その業績の変化を見ることで評価ができるのでしょう。


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