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補正予算案に思うこと [ニュース・社会]

新年明けましておめでとうございます。

今年は,昨年後半からの不況を脱して,将来に希望を持てる一年になって欲しいと願っていますが,そのためには政治のリーダーシップが必要なことは言うまでもありません。

そのためでしょうが,年明け早々の1月5日に通常国会が召集されて今年度2回目の補正予算案が提出されました。

ところで,そもそも論で,補正予算とは何かというと,年度内に実施する各種の施策について,当初予算の枠内では執行できないので,当初成立した予算について補正を行うというものです。
つまり,今年度中に行う施策のための予算措置をする必要があるから補正予算を通そうとしている訳です。

ご存じのとおり,国の会計年度は4月1日から3月末までなので,今回提出された補正予算は,3月末までに支出することを前提にしている訳です。

この予算案の中には,中小企業支援のための緊急対策や失業者対策も含まれていますし,悪評高い定額給付金関連の予算も含まれているのですが,はたしてこれらの対策が本当に3月末までに実施できるのかというのは疑問です。

予算だけでなく,執行のためには関連法案の審議も必要ですから,ねじれ国会の現状で,衆議院の3分の2の再可決で政府案が国会を通過したとしても,年度末ぎりぎりの時期になってしまいます。

そのようなことは当然分かっていながら,昨年中の2次補正予算案提出を見送ってしまったのはなぜなのか,全く理解に苦しむところです。

ところで,今回の補正予算案は2次補正で,既に最初の補正予算が通っており,その補正予算に基づいて中小企業支援の施策が実施されているのですが,この実施の方法が,どうしても解せないということがありました。

弁護士会の関連では,中小企業庁が行っている「下請駆け込み寺」という施策があるのですが,この関連で,トップセミナーという下請け関連の取引をしている企業のトップを対象とした講演会を実施するということが,この1次補正予算によって突然テーマになりました。

そこで,中小企業庁は,このトップセミナーを年度内に実施するために,非常にタイトな日程で実施計画を立てて行おうとしているのですが,このようなセミナーは話を聞いたからといってすぐに効果が上がるものでもないのに,何で年度内にこだわるのか,行政の外にいる人間には非常に分かりにくいところです。

年度内になんとか中小企業対策を実施した実績を作っておきたい,アリバイ作りのための施策のように思うのは私だけでしょうか。

経済は資金が市場を回ることによって活性化します。そうすると,緊急の経済対策としては,資金がすぐに市場を流通するような対策を行うべきなのですが,定額給付金も受け取る大半の人は将来の不安があるので使わずに預貯金に回すというのですから,これによる経済の活性化は期待薄です。

国民が手持ちの資金を安心して使えないために,経済が低迷しているのだと思います。この安心を実感してもらうには時間がかかることだとは思いますが,そのことこそが政治の役割なのだと思います。

今年は衆議院議員選挙の年ですが,私たちに将来の明るいビジョンを示してくれる政治家が現れることを期待したいものです。


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