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大阪地検特捜部の元部長・副部長逮捕について [ニュース・社会]

大阪地検特捜部の一検事による証拠改ざん事件は,当時の上司であった特捜部の部長と副部長の逮捕という,まさに前代未聞の事態に発展しました。

犯人隠避は,犯人と分かっていながらそれをかくまうというのが一番典型的なパターンの犯罪ですが,それ以外の態様でも犯罪を犯した者が処罰されないようにするような行為全般を処罰の対象としているので,本来刑事訴追をする立場の当時の検察上司が,その義務を怠って犯罪行為をもみ消そうとしたということが今回の逮捕の理由です。

この事件は,村木元局長の事件における検察側の余りに稚拙な捜査・公判が社会の注目を集めたことから,隠し通すことができなくなって,最高検も危機意識を持って対処しているのだと思いますが,今後捜査が進んで刑事裁判に進展したときに,この二人の上司に対する検察側の求刑が気になるところです。

犯人隠避の法定刑は2年以下の懲役または20万円以下の罰金とされていますが,事件の反響の大きさを考えると,おそらくその上限に近い求刑がなされることになるのでしょう。

逮捕された元特捜部長は,「120%有罪はない。」と豪語していたようですが,その自信の裏付けとなる元副部長の捜査メモも意図的に作られた疑念が持たれており,だんだん外堀が埋められることになりそうです。

エリート検事3名の今回の事件は,報道されている事件内容が事実であるとすれば,自らの持つ権力を適正に行使するという基本の基本にもとる行為で,その責任は非常に重いと言わざるを得ません。

「秋霜烈日」,これは検察官のバッジの呼称なのですが,刑事捜査を担っている検察官自身が,自らを厳しく律し,刑罰権を厳正に行使するという,検察としての矜持を象徴するものです。

今回の事件はこの検察全体の誇りを汚す事件となってしまいました。

法曹関係者としても,事件の進展から目が離せないところです。


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