そこ退け、そこ退け・・・

イージス艦と漁船の衝突事故から数日が経ち、事故の状況が次第に明らかになってきました。


今日のニュースでは、見張りの自衛官が、「漁船を確認したけれども、漁船の方が避けてくれると思ったので、危険は感じなかった。」と供述しているということが報道されました。

イージス艦が、これほど漁船が多く航行する海域で、衝突の直前まで自動操舵で航行していたことも、上記の見張り自衛官の供述も、ともに航海上の衝突回避のルールを無視した身勝手なものです。
イージス艦は漁船を避ける必要が無いと考えていたとしか思えません。


民主党の鳩山幹事長は「官尊民卑」の考えがあるのではないかと述べ、防衛省はこれを否定していますが、客観的な事実から、漁船を見下していた考えを否定することは難しいのではないでしょうか。

国防に当たる者は、時には、国家のために命を危険にさらす場面にも遭遇する、過酷な任務に就いているといえます。しかし、だからといって他人の命を軽んじて良いはずはありません。

軍隊の目的である「国防」というのは、「国家」を守ることであって、個々の「国民」を守ることとイコールではありません。そのため、「国防」のためには、個々の「国民」を犠牲にするという決断をすることもあり得ることです。


根底にそのような思想を抱いた自衛隊に、国民を軽んじる気持ちが本当に無かったのか、防衛省にいくら質問しても答えは「ノー」でしょうが、皆さんはどのように思われるでしょうか。

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タグ：漁船 衝突事故 イージス艦