新司法修習生

今月20日、北海道弁護士会連合会主催の司法修習生に対する就職開業説明会が行われました。

今回参加した修習生は、62期といわれる人たちで、私が42期ですからちょうど20年後の修習生ということになります。

最近の修習生については、司法試験制度が変わって合格者数が以前と比較して大きく増えたために、質の低下が危惧されているのですが、その一方で、法科大学院における実務を見据えた教育が定着してきたせいか、今回の就職説明会では私たちが修習生だった頃には考えたこともなかったような弁護士業務に対する認識を持った修習生に多く会うことができました。

私たちの事務所でも、62期の修習生の中から1年後に弁護士になってくれる人を採用しようと思っていますが、全体的には採用予定事務所の数が少なく、修習生にとっては、厳しい就職情勢だといえるでしょう。

新司法試験が実施されるようになってから今回の62期が3期目となる訳ですが、大量に生まれてくる新人法曹の受け皿となる法律事務所が飽和状態で、司法修習を終了しても先輩弁護士の事務所に就職できないために、いきなり独立しなければならないソク独弁護士という存在が話題になるようになりました。

今後も、採用側の事務所が少ないという傾向は続くので、修習生の就職戦線はますます厳しくなっていくのだと思いますが、今回お会いした修習生のなかには、実務経験を法律実務に生かせそうな人材も見受けられましたので、今後の就職活動は頑張って欲しいものです。

ここで、自分のことに少し触れますが、来年から北海道大学の法科大学院で学生を教えることになりました。教える科目はローヤリング・クリニックという科目で、弁護士の実務に必要な知識や技術を指導することになります。

これまでは、法科大学院を卒業してやってくる修習生に対して受け身の姿勢で評価していたのが、これからは、修習生になって行く学生が先輩弁護士の皆さんに高い評価をしてもらえるような教育をしなければならないというプレッシャーを感じているところですが、同時に将来を担う人たちを育てるという仕事にやりがいも感じているところです。

授業のスタートは来年4月からですが、この年末年始は授業のための準備にかなりの時間を割くことになりそうです。

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