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DeNAのビジネスは社会的に評価できるか [ニュース・社会]

プロ野球横浜ベイスターズの新オーナーにDeNA社が承認されました。オーナー会議で唯一反対したのは楽天ということです。楽天の反対は、楽天が支援して設立されたDeNAのライバル会社グリーのサポートという見方もありますが、その反対理由にはうなずけるものがあります。
(朝日新聞HP ※リンク切れのため、リンク削除しました)

DeNAのビジネスモデルは、携帯電話やスマホのユーザーに無料のゲームソフトを提供し、そのゲームを効果的に楽しむために有料のアイテムを購入させるというものです。(たとえば、釣りゲームであれば、釣れる確率を上げるために有料で釣竿を手に入れるとか、ゲームの中で地道にコインを稼ぐ代わりにお金を払ってゲームの世界のコインを購入するなどです。)もちろん、無料のまま楽しんでいるユーザーもいるでしょうが、人によっては毎月1万円を超えるアイテムを購入している人もいるということです。

また、無料のゲームとして始めたところ、そのゲームにはまってしまって、もっと楽しめる有料のゲームに移行するというパターンもあるようです。

今回の球団買収資金は、そのような無料ゲームに釣られた多くのユーザーが、ゲームの中のバーチャルなアイテムを購入するために投じた資金などによって賄われてるということを考える必要があると思います。

また、これらのゲームは、携帯電話やスマホを持っていればどこでも遊べるものです。仕事のために移動中の電車の中や大学の授業中に教師の目を盗んでゲームを楽しんでいる人は少なくないでしょう。これらの時間は、本来であれば、業務プロセスの構想を練ったり、学生であれば学んだことを定着させるために考える時間に充てるべきです。

かつて、日本人は働きすぎと言われたことがありましたが。欧米のエリート層は、私たちの想像以上に猛烈に学んで、働いています。その一方で、わが国では産業の担い手である多くの人たちが、仕事時間中に携帯ゲームで遊んでいるということでは、世界第3位に落ちてしまった我が国のGDPが5位以下に落ち込んでしまう日はそう遠くないのではないかという危惧感をぬぐえません。

そもそも、企業の存在価値は、社会に価値を提供するためにあります。企業が手にする利潤は、あくまでもその提供した価値の見返りであるべきです。DeNAが社会に提供している価値は何でしょうか?娯楽も社会に提供する価値であることは否定しませんが、そのために犠牲になる多くの時間との比較で考えるならば、価値よりも害悪の方が大きいような気がしてなりません。

そのような企業がプロ野球のオーナーとなったわけですが、DeNAが今後も安定したオーナーであり続けるために、同様のビジネスモデルで利潤をあげ続けるということが、わが国の経済の足を引っ張り続けることになるかもしれないということは、意識しなければならないことだと思っています。


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